生徒さんの作品(Tさん)箱とペンダント

Posted on : 2013-04-30 | By : ゆふこ | In : 教室

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Tさんが「娘の元家庭教師の先生が結婚されるのでお祝いを作りたい」と、小箱とペンダントを作られました。どちらも、ゆふ工房の型紙を使用されています。

小箱は「雪」という名前で、雪が積もった白い家をイメージしました。

ペンダントも家です。私は凝り性なので「家ならどうしても扉と窓が必要」とサンドブラストで彫ることにしています。そこまでしなくてもいいのに、ともう一人の私が言うけれど、ここで作り手の個性が出るように思います。

Tさんが彫った「顔」は、やはりTさんのモノでした。「お二人へ」というペアのペンダントにTさんの優しさが出ていて、思わず「ぷぷぷ」と笑ってしまう可愛い顔です。なんとなく新婦はどちらで新郎がどちらかがわかりますね。

このように、教室では工房が持っている型紙を使って制作していただくこともできます。「う〜ん。アイデアが浮かばないけど作りたい」「それ良いなぁ。私も作りたいなぁ」という時に、丁度良いのではないかと思います。

小箱は、蓋を開けると「開き過ぎ防止」のためのチェーンをつけていますが、これも1つのアクセントになって可愛いです。ちなみに、チェーンをつける作業は難しいので私が代行します。

Tさんのお嬢さんは既に大学生ですが、家庭教師の先生とは、ずっと連絡を取り合っているのだそうです。私は思わず「えぇ?お世話になったとは言え家庭教師の先生と???」と訊いてしまいました。

Tさんは「先生と勉強の後、車で送る時に色々なお話をしたりして、仲良くなった」とおっしゃっていましたが、そうやっていつまでも連絡を取り合って、心のこもったプレゼントを作って(考えて)、、、という「お母さん」の姿を見て、なんだかホンワカした気持ちになりました。

 

猿と兎のパネル

Posted on : 2013-04-28 | By : ゆふこ | In : 作品, 日記

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「猿と兎をモチーフにしたパネルを作っていただきたい」という依頼を受けました。

「2階は子どもたちの部屋とフリースペースなので、階段をあがってきて正面に見える壁に小さな穴をあけて、そこに子どもたちを表す干支のステンドグラスをはめ込みたい」とのことでした。

二人のお子さんも一緒にやってきて、5歳くらいのお兄ちゃんが「僕は、こんなポーズで」としゃがみ込み、2歳のお嬢ちゃんはその横でお兄ちゃんを呆然と見つめていました。基本となる身体の色も、数あるガラスの中からお兄ちゃんが選びました。

お兄ちゃんからの更なるリクエストとしては「月と星を入れて欲しい」とのことでした。

「うーーーーーーーーん」と唸ること1週間。

何度もデザイン画を描き直して出来上がったのが、このパネルです。

お兄ちゃんが光る種(ダイクロガラス使用)を植えていて、妹のウサギさんがジョウロを持って待ち構えています。二人でこれからたくさんの種を育てていくところです。

受け取りには、もちろんご家族で来られました。パネルを見せると、お兄ちゃんは恥ずかしそうに、でもパッと輝く笑顔で「うれしい」と言ってくれました。

ステンドグラスは長くその家に居続けることになります。お兄ちゃんがいつか大きくなって、家を出て、また帰ってきたら、このパネルが暖かく出迎えられるように、子どもさんたちが幼い頃の自分を懐かしんだりできるように、と願いながら作りました。

 

近況報告

Posted on : 2013-04-27 | By : ゆふこ | In : 日記

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トップページにあります通り、本日から「箱市」が始まります。

来週からは、京都のお洒落な町家ショップ「AREA 2」さんにて、母の日イベントに参加させていただけることになりました。。。が、店長さんの「ステンドグラスを単独でやりたいですね」の一声で、母の日イベントに参加するのか、それともイベント以降に別のコンセプトで取り扱っていただけるか、はたまたそのどちらも通して置いていただくのかは今から決まるそうです。

AREA 2さんは、私の実家からすぐ近くにあり「こんな場所(失礼ながら…)に、どうしてこんなたくさんのお客様が?」というくらい、常にお店にはお客様がいらっしゃいます。

そこで、3月と4月に働きまくった自分へのご褒美に「ちょっと先生っぽいシャツを」と生成りのシャツを1枚買いました。

私は、仕事中に「黒いズボンとシンプルなシャツ(白・黒・紺等)」を作業着として着用しています。

扱っているものが色とりどりのガラスなので、自分の服が視界に入ってきてもガラスの色合わせの邪魔にならないようにするためです。

普段は、いつガラスで破れてもいいような安い服を着ていますが、そればかりだと悲しくなるので、ワークショップなど服が破れる心配の無い時は少しちゃんとしたシャツを着たいなぁと思っていたのでした。

選んだシャツは、京都で作られたものでした。柔らかい手触りと優しいシルエットが気に入り、即購入。

そこでショップカードにサインをしていると、そのボールペンの書き心地と滅多に無い線の細さに驚き「これって、どこで買えるのでしょう?」と訊くと「ここで買えますよ」と言われ、こちらも即購入。相方さんには濃紺を買いました。

納品のために行ったのか、買い物をしに行ったのか、よくわかりませんね。

というわけで、納品ラッシュを全て終え、気分も爽やかに日記を3つも書いてしまいました。明日から久しぶりの「お休みモード」です。

週明けからは、パネル制作のため、鉛線と向き合う日々が待っています。

生徒さんの作品(鏡)Oさん

Posted on : 2013-04-27 | By : ゆふこ | In : 教室

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教室に来られた生徒さんは、最初に課題として「六角形の鏡」を作っていただきますが、以前からステンドグラスをしていたOさんは、鏡を作る必要がありませんでした。

が、他の生徒さんが六角形の鏡を作っている姿を見て、ウズウズしてこられたOさんは「私もやってみます」と、デザイン画を考えてこられました。

いろんなパターンのデザイン画から、私が「これが素敵です」と言うと、Oさんは「なんだか千手観音のようじゃありませんか?」とおっしゃるので、私は「エルメスっぽくてヨーロッパ風だと思ったんですが」と笑ってしまいました。

作られた鏡を見ると。。。やはり私は「地中海」や「エルメス」のようなヨーロッパ的なものを想像してしまうのですが、さすがにOさんも「千手観音ではなくなりましたね」とおっしゃっていました。

反対に、私は「こんな風にガラスで飾られた色とりどりの千手観音がいらっしゃれば良いのになぁ」と思いました。

 

生徒さんの作品(つり下げ型ライト)I さん

Posted on : 2013-04-27 | By : ゆふこ | In : 教室

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I さんが「簡単に作れるけど素敵!…というライトは無いものでしょうか?」と訊かれました。

私は、以前から暖めていた「影絵シリーズ」というライトの作り方の説明をすると、I さんは「そうします!」と早速ガラスを選ばれました。

1つ目は、正方形で和室用に作られました。

真ん中のラインに使っている薄茶色のガラスは「星の家」シリーズと同じく40年ほどガラス屋さんで眠っていた昭和のガラスです。そのガラスの影が淡く映る和紙のようなガラスは「アイスホワイト」というアメリカのものです。

1つ目を作り終えて大満足の I さん。「次は、リビングに、もう少し軽くてもうお得(?)なライトを作りたいです」ということで、今度はアイスホワイトの代わりに、2mm厚のクリアガラスを使っていただきました。クリアガラスにサンドブラスト加工を施すと、アイスホワイトとは少し雰囲気が違うものの和紙のような風合いのガラスを安価で使うことができます。

このライトをハンダ付けし終わった I さんは、疲れきった表情で「先生、半円のガラスの間に太いハンダの線が見えて、なんだか間が抜けている感じが嫌です。なんとかならないものでしょうか?」と言って、その日は帰られました。

翌週、仕上げにやってきた I さんに「ガラスビーズをつけるというのは、いかがでしょう?」と、東南アジアを思わせる大ぶりのビーズを差し出すと、アジアン雑貨が大好きな I さんは「そうします!」とパっと顔が明るくなり、ルンルンと鼻歌でも聞こえてきそうな雰囲気でビーズをつけられました。

ライトをつけているとビーズが目立ちませんが、あかりを消すとこんな感じです。

私は常に「あかりが消えていても奇麗なライト」を作るように心がけています。

リビングで使われるので、明るい昼間等はライトが消えている時もあると思います。

どんな時も奇麗に佇むライトがリビングにあれば、家族みんなが豊かで優しい気持ちになれるんじゃないかな、ステンドグラスがそんな役割を担えたらいいな、と思います。

 

コップに名前を彫る

Posted on : 2013-04-23 | By : ゆふこ | In : 作品, 日記

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先週の火曜日、ある友人から「退職するかたにコップに名前を彫って贈りたいけれど、お店に頼むと2週間かかると言われ、今週末の送別会に間に合わない。なんとか3日後の金曜日までに彫ってもらえないか?」といった内容の嘆願(?)メッセージが届きました。

私は、今週の納品が4軒、来週までにパネルを仕上げなければならないというタイトスケジュールが控えているものの、先週までかかりきりだった大きな納品を終えたばかりの「ホッと一息」というタイミングだったため、引き受けることにしました。

友人がいる大阪と京都の間の運び屋は相方さんが担当。コップが往復する時間を除くと私に与えられた作業時間は、きっかり1日。コップを受け取った翌日は早朝からiMac君の機嫌をうかがいながらデータを作りました。iMac君は、今時あり得ないような音をたてて働いていました。

最適なフォントを見極め、彫る場所を考え、コップにシートを貼って「これって失敗したら、何処に買いに行ったら良いのかな?」とか要らぬ事を考えつつ、慎重にバカラ(!)のコップの底に文字を彫りました。

相方さんが昼休みに職場の近くで友人に受け渡しをして、その夜が送別会という、全てにおいて綱渡りのお仕事でしたが、なんとかなりました。

退職されたかたは「老中」と呼ばれていたそうで、その愛称をスペル指定で彫らせていただきました。

友人からは「プレゼント贈呈の前に主賓に挨拶してもらったら、自分が老中と呼ばれるようになった経緯を語り始めたため、その後のプレゼント贈呈が大いに盛り上がりました」と喜びの報告メールを受け取りました。良かったです。ほっ。

ちなみに、今回の文字は、フリーハンドではなく入手したばかりのカッティングマシンで切りました。初めて使ったので手間取りましたが、色々と遊べそうな機械です。

次は、アヒルでも彫ってみようかな。。。ふっふっふ。(相方さん関係者にしかわからないネタです)

 

作品展が終わりました

Posted on : 2013-04-07 | By : ゆふこ | In : 日記

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ゆふ 春の陽ざしを集めて − 伊藤裕子作品展 −

おかげさまで無事に作品展が終わりました。

一部ですが、写真を掲載しますね。

ワークショップにも、たくさんのかたが参加してくださって、ずっとおしゃべりしながら、笑いながらの教室でした。

春の色をまとったステンドグラスがあちこちに旅だって行きました。ありがとうざいます。

一番人気は、ミニチュアの椅子でした。(たぶん)

世の中には「椅子マニア」なる人がいる、と今回初めて知ったのですが、鳥が好きな人が多いというのは前に聴いたことがあったので、色んな鳥もたくさん作りました。

ランプが一番大物でしたが、皆さんが「かわいい、かわいい」と言ってくださって嬉しくなりました。その言葉は、そのまま次へのエネルギーになります。

今回は、以前務めていた会社のすぐご近所だったこともあって、懐かしい人たちに再会できました。

反対に初めてお会いした人もたくさん。

私のステンドグラスを買ってくださるお客様や、「ホームページを見て」と遠くから来てくださったかたや、色んな作家さんと出会うことができました。

そんな貴重な機会をくださった六々草さんに感謝します。ありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いいたします。

 

次は、オーダーのパネル制作、委託のお店への納品、箱市への出店、と休む暇無く作り続けます。

働くぞ!お〜!(←自分にかけ声)

 

ひとりごと

Posted on : 2013-04-01 | By : ゆふこ | In : 日記

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息子が保育園を卒園した。(注:ひとりごとなので丁寧語ではありません)

記録を読み返すと、彼は1歳9ヶ月の時に保育園の玄関で「ヨイヨイ」と宣言したとある。

「ヨイヨイ」の意味を解説すると「ヨイヨイ=歩く」という赤ちゃん用語で(たぶん方言)、彼は私を見上げ、ベビーカーを指差して首を横に振ってから、靴を高々と持ち上げて、つまり彼は「自分で歩きます」と宣言したのだ。

これ以降、彼がバギーに乗ることは、冗談半分でもない限り無かった。彼は拘束よりも歩く自由を選んだ。そして、ここから私の母としての戦いが始まる。

自由を得た息子は、片道1km以上、大人でも15分かかる道のりを2時間かけて歩いた。彼の好奇心はとどまる事を知らず、山があれば登り、川があれば下り、穴があれば手を突っ込んだ。(今は成長したので『注意して』手を突っ込むようになった)

興味あるもの全てを触り、匂いをかいで、色んなことを確かめながら歩いた。

車にも興味があるので、トラックが通りかかると喜んで駆け寄った。息子は道路上の危険を知るにはまだ幼過ぎた。私がいつも息子の名前を叫んでいるので、通園路に住むお年寄りは、みんな息子の名前を知っていた。

雨だれを見つめ、風に立ち止まっていろんな音や声を聞き、花やパン屋の匂いをかぎ、虫を追いかけ、花と向かい合って座る。時間はどれだけあっても足りない。ムカデの横でしゃがんで30分経ったこともある。私は仕方が無いのでムカデの足を数えた。本当にきりが無かった。

当時、私はお腹の中に二人目の子どもがいたので、自転車に乗れなかった。息子は年齢のわりに大きな身体で、興味の向くほうに身体を動かすと自転車が大きく振れて転倒しそうになったので乗るのを止めた。抱っこしようにも重過ぎて無理だった。

帰宅すると、今度は「お腹が減った」と泣いて足にしがみつく息子を見て、私はほとほと疲れた。

「大人の言うことを聴いてもらうためには」といった類の本を読んで実際に試してみたが、彼には無効だった。大人の知恵よりも彼の好奇心が勝利したのだ。何よりもまだ言葉がちゃんと通じない年齢だった。

雨が降りそうなある日、堪忍袋の尾が切れた私は怒って息子のお尻を叩いた。その後、息子は絵本で雨の場面が出てくると「え〜ん、え〜ん」と泣きまねをして私を見上げた。「雨が降った日、僕は泣いたね」と無邪気に表現する息子に、責められてもいないのに私は自己嫌悪に陥った。

風を感じることも、草や木を触って喜ぶことも悪いことでは無いのに、私は何を怒っていたのだろう? 帰宅してからご飯を作る時間が無いのなら、早く起きて作ればいい。保育園の登園時間に間に合わないのなら早く家を出ればいい。彼が保育園に行っている時間、私は好きなことをさせてもらっているのだから、子どもといる時間は全て子どもに捧げよう。

そう決心した私は、朝早く起きることにした。彼と手をつないで毎日旅に出る、と考えることにした。彼は世界を観察するけれど、私は彼を観察する。観察対象としてはモンク無く面白い人物と思われた。

彼が地面を触っている間、彼の身体からは光の触手のようなものがたくさん出ていて、息子が全身で地球とつながっているのがわかった。しかし、この光の触手は三歳頃には消えたように思う。そして、その頃から興味の対象が地面という平面から、空へ宇宙へと立体的に広がっていく。

「好きなようにさせよう」と決心したものの「そのうち飽きるだろう」と少なからず期待していた。が、彼は母の期待を見事に裏切った。好奇心は形を変えて波のように繰り返しまたやって来る。果てしない旅は永遠に続くように思われた。

時々「もうお腹がすいたから帰ろう」と言いながら、「ここで壁にピッタンコしよう」と交通ルールを教えながら、旅は続いた。

が、その旅も、もう終わった。彼は4月から小学生になる。

5年間の旅が終わる頃、息子は妹に「お兄ちゃんが車のほうを歩くから手をつなごうね」と言えるくらいに成長した。人間は、たった5年で奇跡の進化を遂げる。恥ずかしがるので、もう親と手をつないでもくれない。

今までに彼と歩いた距離を計算してみた。雨や荷物の多い日は車を使うので、少なく見積もって1年の半分を歩いたとしたら、ざっくり計算して、2300kmを一緒に旅したことになる。JRに乗ったら何処まで行けるのだろう?と調べてみたら、京都から北海道の網走が2000kmだった。直線距離ならもっと遠くまで行けるだろう。

あの頃は果てしなく思えた毎日も、終わってみればたったの5年。最初の頃は途方にくれていたけれど、今になってみれば長い人生の中でほんの一瞬の時間を大切に過ごせたことを幸せに思う。

ここで感傷にふけりたいところだが、また新たな旅が始まる。下の娘たち二人が歩いて保育園に行けるようになったのだ。息子よりはスロースタートだったけど、あと何年かは「母の戦い」が続く。はぁぁぁ。(←喜びと苦しみのため息)