作品

ランプの作り方 その5

最後の作業です。

蓋になる部分と筒状の本体をハンダ付けして、ブラックパティーナという薬品をつけると鉛の銀色が黒に変色します。ワックスで仕上げて、やっと出来上がりです。

やはり壁に映したほうが奇麗です。

ハトの部分は、少しわかりにくいけれど、こんな感じ。

上面にダイヤを埋め込んだ部分を拡大して撮ってみました。

実験のような感じで立体的なダイヤを入れてみましたが、奇麗だったのでまた何かの機会に使いたいと思います。

最後に、このような無茶なオーダーをくださったKさん、ありがとうございました。

Kさんとは、私が東京に住んでいた頃に「チェリッシモ・ブラビッシモ!(通称ブラビ)」というチェロアンサンブルの団体で一緒に弾いていました。

Kさんを見て「なんでこんな上手い人が下のパートを弾いているのかな?」と思っていましたが、テンポや弾き方を自在に操るKさんを見て、「上手い人が下のパートを弾かないとダメなんだ」と実感しました。無茶なオーダーにお応えしたのは、私に音楽の大切な部分を教えてくださった恩返しです。

ブラビに私を連れて行ってくれたのは20年来の旧友でした。友人は、なんだって私を褒めてくれて、いつだって私の味方でした。

ブラビの練習の後の居酒屋で「ブラビのロゴを考えよう」となった時に、私が描いた絵を見て「天才だ!」と言ってくれたおじいちゃんは、私がチェロを弾くと「あんたの音は素晴らしい」と手放しで褒めてくれました。

右も左もわからない東京で不安な私を元気づけてくれたこの二人は、もうこの世にはいません。

もしも今、東京にいたなら、チェロ活動の復活はブラビからだっただろうなぁ、と思います。他にも「ゆふこさんと一緒に弾いていると楽しい」と言ってくださるダンディなかたや素敵なチェロ弾きがたくさんいるアンサンブルなのです。

こうして書いていると最後のほうは自画自賛みたいですが、私のように至らぬ者でも温かい目で見守ってくださる人たちばかりなんです、というお話なのですよ。念のため。

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