作品,  日記

猿と兎のパネル

「猿と兎をモチーフにしたパネルを作っていただきたい」という依頼を受けました。

「2階は子どもたちの部屋とフリースペースなので、階段をあがってきて正面に見える壁に小さな穴をあけて、そこに子どもたちを表す干支のステンドグラスをはめ込みたい」とのことでした。

二人のお子さんも一緒にやってきて、5歳くらいのお兄ちゃんが「僕は、こんなポーズで」としゃがみ込み、2歳のお嬢ちゃんはその横でお兄ちゃんを呆然と見つめていました。基本となる身体の色も、数あるガラスの中からお兄ちゃんが選びました。

お兄ちゃんからの更なるリクエストとしては「月と星を入れて欲しい」とのことでした。

「うーーーーーーーーん」と唸ること1週間。

何度もデザイン画を描き直して出来上がったのが、このパネルです。

お兄ちゃんが光る種(ダイクロガラス使用)を植えていて、妹のウサギさんがジョウロを持って待ち構えています。二人でこれからたくさんの種を育てていくところです。

受け取りには、もちろんご家族で来られました。パネルを見せると、お兄ちゃんは恥ずかしそうに、でもパッと輝く笑顔で「うれしい」と言ってくれました。

ステンドグラスは長くその家に居続けることになります。お兄ちゃんがいつか大きくなって、家を出て、また帰ってきたら、このパネルが暖かく出迎えられるように、子どもさんたちが幼い頃の自分を懐かしんだりできるように、と願いながら作りました。

 

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