絵付けについて <1>
先日、絵付け技法を含むウインドウパネルを作った際に、生徒さんから「先生、ちゃんと言っておいたほうが良いですよ」と忠告(?)されたので、少し書いてみます。
いろんなかたから受けた質問を総合するに、どうやら、私が作った(絵を描いた)と思われていないフシがあり、生徒さんによると「目の前で先生が描いているのを見ても信じられないくらいだから、何も知らない人は、もっと信じられないはず」とのこと。
ほほぉ。
そんなに。。。
というわけで、様々な質問を受けた際の問答集を書き出してみました。
「このうさぎは写真ですか?」「ガラスに顔料を使って筆で描いています」
「目に光が見えるのはなぜ?」「光の部分は色を抜くんです」
「目が潤んでいるようにも見えるけど」「光を少しボカすと潤んで見えます」
「いくつの色を使っていますか?」「1色です」
「誰が描いたの?」「私が描きました」
「ほんとに?」「本当です」
「他の誰かに描いてもらったんじゃなくて?」「そんなお金は無い…っていうか、本当に私」
技術の発達した現代の世の中において、「写真をガラスに転写できるのかと思った」という意見もあり、なるほど、そういう技術もあるかもしれないですね。
詳しくは知りませんが、ガラスにシートを貼り付けてステンドグラスのように見せる商品が、建築に使われることもあるようです。
でも、私は、少なくとも私が作るステンドグラスは、自分で絵を描いたほうが良いものができると思っています。
実は、こういった質問を受けて、ちょっとした危機感を覚えました。
ステンドグラスの絵付け技法が、この世から消えようとしているのではないか、と。
ガラスに絵を描く人が減っているのかもしれない。
もっと絵を描かなければ。
そう思いました。
よもやま話は、<2>へ続く。