雲海
<雲海>
雲に似たガラスを探し、雲の流れに模様を合わせながら1枚ずつカットしました。
雲海を見ていると、雲が滝のように流れたり、クルクルと転がったり、海のようにうねっていたり、想像よりも速い速度で動いている様子は躍動感に溢れ、竜がいると錯覚するほどです。
「なるほど、この風景を見て昔の人は竜を描いたんだな」と思い、雲海に竜を描き加えました。
雲の合間を泳ぐ竜は、朝の空気を吸いながら機嫌よく歌を唄っています。
手前の山には、朝もやに映る木の陰を絵付け技法で描き、水墨画のような版画のような雰囲気に仕上げました。
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「アルプス登山列車」とは逆の方法で、描き終わった絵にガラスの模様を当ててカットしていきました。
こちらのパネルも自然光を通すとガラスの模様がよくわかります。
太陽の部分は、さすがにそのようなガラスが存在しないので、パウダーを焼成して作りました。
焼成前のパウダーでは色が全くわからないので、予想で粉を置いていきます。
イメージに合う色になるまで、3回焼きました。
手前の山は、絵付け技法で描きました。
こういう画をちまちまネチネチと描くのが大好きです。
位の高そうな竜ではなく、軽々と空を飛べそうなシルエットにしたら、息子に「子どもの竜?」と訊かれました。
竜が歌っているように描いたので、そんなことをするのは子どもの竜かもしれないですね。