教室

生徒さんの作品(つり下げ型ライト)I さん

I さんが「簡単に作れるけど素敵!…というライトは無いものでしょうか?」と訊かれました。

私は、以前から暖めていた「影絵シリーズ」というライトの作り方の説明をすると、I さんは「そうします!」と早速ガラスを選ばれました。

1つ目は、正方形で和室用に作られました。

真ん中のラインに使っている薄茶色のガラスは「星の家」シリーズと同じく40年ほどガラス屋さんで眠っていた昭和のガラスです。そのガラスの影が淡く映る和紙のようなガラスは「アイスホワイト」というアメリカのものです。

1つ目を作り終えて大満足の I さん。「次は、リビングに、もう少し軽くてもうお得(?)なライトを作りたいです」ということで、今度はアイスホワイトの代わりに、2mm厚のクリアガラスを使っていただきました。クリアガラスにサンドブラスト加工を施すと、アイスホワイトとは少し雰囲気が違うものの和紙のような風合いのガラスを安価で使うことができます。

このライトをハンダ付けし終わった I さんは、疲れきった表情で「先生、半円のガラスの間に太いハンダの線が見えて、なんだか間が抜けている感じが嫌です。なんとかならないものでしょうか?」と言って、その日は帰られました。

翌週、仕上げにやってきた I さんに「ガラスビーズをつけるというのは、いかがでしょう?」と、東南アジアを思わせる大ぶりのビーズを差し出すと、アジアン雑貨が大好きな I さんは「そうします!」とパっと顔が明るくなり、ルンルンと鼻歌でも聞こえてきそうな雰囲気でビーズをつけられました。

ライトをつけているとビーズが目立ちませんが、あかりを消すとこんな感じです。

私は常に「あかりが消えていても奇麗なライト」を作るように心がけています。

リビングで使われるので、明るい昼間等はライトが消えている時もあると思います。

どんな時も奇麗に佇むライトがリビングにあれば、家族みんなが豊かで優しい気持ちになれるんじゃないかな、ステンドグラスがそんな役割を担えたらいいな、と思います。

 

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