作品,  日記

モザイク画 <1> はじまり

もう随分前の話になってしまいましたが、しばらくの間、朝から晩までモザイク画を作っていました。

いったい何から書いて良いのやら?と思いつつブログを放置していましたが、とりあえず書けることから書いてみようと思います。

 

はじまりは、今年の1月頃。こども園の園長先生が「このあたりをガラスでキラキラ〜っとできませんか?」とおっしゃった一言でした。乳児園の建設現場でのことです。

乳児園は坂の途中にあり、土台は耐震の関係で盛り土ではなく山肌を掘る形で建物が立っていました。

門扉から玄関まで続く外壁は坂に合わせて徐々に高くなり、玄関前の壁は屋根のひさし近くまでそそりたっています。

あまり直射日光が望めない通路は、子どもたちが過ごす部屋の一番広い窓に接し、部屋から見える景色は、ほとんどがこの外壁でした。壁の一番高い場所は、乳児さんの身長の3倍以上あり、単純計算で大人の私たちからすれば5mほどの壁が立っているようなものです。

当初、外壁にステンドグラスをはめ込む案が出ましたが、外壁の向こう側は地中なので壁をくり抜くことできません。外壁にライトを仕込むことは不可能ということで、ステンドグラスを諦めてモザイク画を作ることにしました。

 

ガラスで作るとはいえ、乳児さんが触ることを思うと、ガラスを焼成して角を取らなければなりません。

ここから大急ぎの準備が始まりました。

納期は3月中旬。

ガラスを大量に焼くためには、新しく窯を手配したほうが良いと判断しました。

原画を描いて、材料の必要量を計算して仕入れ、窯の手配、次々とこなさなければならない作業の数々。

寝る間も惜しんで作業を続け、寝ていても脳内ではデザイン画が動き続ける毎日。

大阪へ仕入れに行く道中、脂汗が出てきて「これはアカンやつや」と思い、問屋さんで倒れそうになりながら「すいません、少し休ませてください」と座り込んだりしたものの、なんとか仕入れは終了。

帰り道のホームセンターで車を止めてしばし休憩して、ふと目がさめると2時間寝ていたようでした。

その後は、ひたすらガラスを切って、焼いて、切って、焼いて。

1803F

長いので、<2>に続く。。。

 

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