ある雨の日に
次の個展に向けて作戦を練る時は、私がハイリゲンシュタットと呼んでいる散歩道を歩いて工房へ行きます。
昨日は、不運なことに途中から雨が降ってきました。
でも、幸運なこともあります。
大きな風が吹いて、雨と木々が「ザザァ」と音を立てました。
私は『風の音をガラスの中にとじ込めたい』と思いました。
突拍子もない考えのように思われるかもしれませんが、私の強みは楽器を弾いていることです。
チェロを弾く時に「こんな音を出したい」と思えば、そのような音が出ます。たぶん。(ちょっと弱気)
違う言い方をすれば、何も考えなければ、何の色もない音になります。(これは確実)
ガラスにも同じことが言えるようです。
「こんな音楽が聞こえてくる作品にしたい」と思いながら作れば、そのような雰囲気の作品になる気がします。(ここは弱気)
ただ、そのためには努力が必要です。(これは絶対)
風の音のガラスをどうすれば作れるのか?
今日も散歩道を歩きながら考えてみます。