銀河鉄道
<銀河鉄道>
宮沢賢治の「銀河鉄道」に加え、夜にまつわる物語ということで「よだかの星」と「セロ弾きのゴーシュ」を織り交ぜて1枚の絵にしました。
銀河鉄道は銀河ステーションから天の川に沿って走ります。
天の川は、ダルという2cmの厚みがあるガラスを砕いてできており、星のかけらのようです。
白鳥座、わし座、さそり座と旅をしてゆきますが、絵を書いてみると白鳥座が入らず、それでは夏の大三角形ができないので、チェロの指板にサンサーンス作曲「白鳥」の楽譜を彫りました。
醜い姿をした「よだか」は誰からも受け入れられず、太陽のもとへいきたいと願い、命をかけて空を飛び続け、いつしか青白く燃える星になります。
孤高のよだかが星に変わる瞬間は、姿も美しかったはずだという気持ちでガラスを選びました。
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自然光を通したほうが「白鳥」の楽譜がよく見えますね。
パッと見たところ、チェロに気がつかない人が多いようで「ここにチェロがありまして」と言うと「わ!浮き出てきた!」と驚かれることが何度もあり、チェロ弾きの友人も気がつきませんでした。
宇宙にチェロが溶け込むようにしたかったので良かったです。