カムイ岬
海外へ逃亡してきました。とは言っても、北海道です。
最初の目的地は、積丹半島。理由は「ウニ食べたい」「あまり人がいなさそう」と、いたって単純です。
積丹半島が、ガイドブックで取り上げられていることは、ほとんど無く、行くまではどんな所かも知りませんでしたが、とても良い所でした。
積丹までは、新千歳空港から車で西北へ2時間半くらい。
魚のエイに似た北海道の地図を見ると、その尾ひれの付け根あたりにあります。(わかりにくい?)
民宿のパンフレットを見ると、どうやら「神威岬」の景色が良さそう。ナニナニ?「カムイは、アイヌ語で神様の意味」、それは行かねば。
そんなわけで、ウニやイカをお腹はち切れんばかりに食べ、二日目の朝一番に岬まで行ってきました。
晴天とまではいきませんでしたが、時折、太陽が顔をのぞかせる心地よい天気で、シャコタンブルーと呼ばれる透き通った海を
見ることができました。
南の海ならともかく、北の海でこんな青色を見たのは初体験です。
そんな不思議な海の青と、強風に負けじと岬に咲き誇るエゾカンゾウの橙色が、雄大な神威岬の景色を、より一層魅力的なものにしていました。
この岬には伝説が残っていて、その昔、奥州から逃れた源義経が、首長の娘に強く慕われたものの、義経は北へ向かって旅立ち、
娘が後を追って神威岬に辿り着いたのだそうな。(義経モテモテ)
時既に遅く、義経一行を乗せた船は出帆してしまい、悲しみにくれた娘は「婦女を乗せてここを通る船は、覆沈せん」と恨みの言葉を残して海に身を投げてしまいました。その姿がやがて岩と化したと言い伝えられているのが神威岩で、以来、女性を載せた船がこの沖を通り過ぎようとすると必ず転覆したため、神威岬は女人禁制となっていたそうです。何処の国にでもありそうな伝説ではありますが、「古今東西、女は恐い」ってことなんでしょうか。
現在は、女性も女人禁制の門をくぐって岬を歩けるようになりましたが、「禁制なんて言われなくても無理だって!」と言いたくなるくらいの強風が全身を揺さぶるように吹きつけてきます。
断崖絶壁に荒波が押し寄せる様は、アイルランドのモハーの断崖にも似ていました。
それもそのはず、岬の突端に立つと周りは全部、青い海。風が三方から押し寄せてくるのがわかります。
波も、どっちに向かっていったら良いのやら?という風情で、白波が奇妙な線を描いていました。岬の上から、ゆるやかに丸いカーブを描く水平線を見て「あぁ、地球は本当に丸いんだ」と思いました。
海をテーブルのように考えていたギリシャ人が、この海を見ていたら、もっと早く「地球は丸い」ってことに気付いただろうにね、と相方さんと話していました。
今まで、丸い水平線なんて見たこと無かったのですが、本当なんです。
写真に撮って証明できないのが残念ですが、実感したいかたは、神威岬へ行ってみてください。
エゾカンゾウの群生
神威岩とシャコタンブルーの海
2件のコメント
らふぁえる
シャコタンブルーきれいだね。
なんかでも、この写真の感じだと、寒い海のブルーって感じ。
って、今の季節は、寒い訳じゃないでしょうが。
この辺りって、寒流かな?
北海道、行ったことないなあ、まだ。
ゆふこ
北海道の日本海側だから、寒流。。。かな?
(また、いーかげんなことを)
あと、相方さんから「あれは、エゾスカシユリではなく、
エゾカンゾウだ」との突っ込みがありました。
調べてみると、花の感じは似ているけど、サイズからみて
やはり「エゾカンゾウ」のようですわ。
後で訂正しよっと。